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ル・クロ・デュ・テュ・ブッフ
Clos du Tue-Boeuf

まさに愛すべき生産者だ。もはや彼らのワインには自然派の領域を超え
それすらどうでも良くなってしまうほど自然な姿で魅力満載。
そして明確な個性を備え飲めば彼らのワインだとすぐ分かってしまう。
かなり昔だが、恵比寿でラシーヌがル・クロ・デュ・テュ=ブッフの別のキュヴェを輸入するインポーターと共同試飲会をしたとき、彼らが他のインポーターがあまりにも雑なために
怒り狂っていたことを思い出す。
それだけやはり自然派のワインはラシーヌが取り扱わないと扱いが難しい。
自然派のワインは通常のワインより温度を低めに輸入し倉庫も同様にしなければどうしても問題が起こる。
未だに現地の輸送をリーファーを使っていなかったり、依頼してもリーファーを使っているかちゃんと確認できない場合ワインは惨憺たる姿になる。
彼らのワインだけでなく自然のワインお扱いの難しさを痛感し実践しているインポーターはほとんどないのだ。
明らかなポテンシャルの高さを押し出してくるのではなく魅力度で迫っている彼らのワインは類い希なるセンスを感じさせる。
 
クロ・ド・ティエ・ブッフ・テゥーレーヌ・ゲルリー
クロ・ド・ティエ・ブッフ / シュヴェルニー・ルイヨン [2015]
クロ・ド・ティエ・ブッフ/ シュヴェルニ・ルージュ・ラ・カイエール [2015]
クロ・デュ・ティエ・ブッフ・フリリューズ
クロ・ド・ティエ・ブッフ / ル・ビュイソン・プイユ
クロ・ド・ティエ・ブッフ / ルージュ・ガメイ
ル・クロ・ド・ティエ・ブッフ / ル・プティ・ビュイソン
クロ・デュ・ティエ・ブッフ / ル・プティ・ブラン・デュ・ティエ・ブッフ

 
 地域:Loire  
地区、村: Touraine, Monthou-sur-Bièvre
トゥレーヌ、モントゥー=シュル=ビエーヴル村
Cheverny, Les Montils シュヴェルニー レ・モンティ村
造り手:Jean-Marie et Thierry Puzelat 
ジャン=マリーとティエリー・ピュズラ
 
 

出会い:

ジャン・マリとティエリーの<ピュズラ兄弟>が手がけるワインを日本に紹介して、11年(2009年現在)になります。初めてドメーヌ・クロ・デュ・テュ=ブッフのワインを味わったのは、1998年2月に開かれたアンジェのサロン。私のヴァン・ナチュール探索の旅が本格化しだしたころです。正直言って彼らのワインは、興味深くはありましたが、おいしいとまでは思えず、やや野暮ったさが残る、というのが初期の印象でした。が、実はワインの中にエキスがこもり、存在感のある余韻と同時に、澄んだ心地よい後味が長く続いたのも、事実です。これまでとまったく異質な世界に迷い込んだように思いながらも、不思議な魅力にぐんぐんと引き込まれ、いつのまにか深入りしてしまいました。 
暗中模索のなかで、そのとき気を魅かれたピュズラを含む10人の造り手を、日本市場に紹介し始めました。振り返ってみて興味深いことに、彼ら10人のすべてが、現在では自然派の重鎮として内外で絶大な評価を受けています。わけても、気軽に楽しめて、かつ個性豊かでもあるピュズラ兄弟のワインは、熱狂的なファンを得ることができました。
 

 ラシーヌとの深い縁(えにし):

当時、私と塚原が運営していた(有)ル・テロワールでは、ドメーヌ・ル・クロ・デュ・テュ=ブッフの1997年ヴィンテッジから2001年までを、ご紹介いたしました。ですが、この97年ものの半量を含む初荷は、サウジ・アラビア沖の火災でリーファーコンテナの電源が止まって、事実上のドライコンテナと化したため、明らかに劣化症状を呈していました。そのコンテナ1台分のワインは、すべて廃棄処分しましたが、参考用に数本ずつとっておいた各ワインを数年後にテイスティングしたところ、予想どおり味わいは無残に壊れていました。自然派ワインにとって、いかに15℃の定温輸送が大切であるかを、身をもって実感した次第です。
さて、ピュズラ兄弟のワインは、先見の明があるファンの方々からの愛顧をうけて順調に伸びはじめたため、1999年ヴィンテッジから私たち専用に、《買いブドウによるソーヴィニョン》を作ってもらうよう依頼しました。この年が、《ネゴシアン・ティエリー・ピュズラ》の記念すべき出発点ともなりました。
 
2003年、私と塚原が築き上げてきたル・テロワールを、図らずも離れることとなったとき、ティエリーから支援のメッセージが届きました。「ワイン・ビジネスは、人と人とのつながりで成り立っている。僕たちは、泰子の言葉でもって、僕たちのワインを日本に紹介してほしい。だから泰子についていくよ」、と。今日のラシーヌがあるのは、あの日のティエリーの励ましと信頼のおかげでもあるのです。そしてラシーヌでは、2003年から《ドメーヌ・ル・クロ・デュ・テュ=ブッフのすべてのワイン》と、《ネゴシアン・ティエリー・ピュズラのソーヴィニョンとヴヴレー》を取り扱うこととなりました。
 

歴史:

テュ=ブッフは、トゥールから40km北東、ブロワに近いレ・モンティ村にある。ブロワ伯爵の領地であったこの村にはクロ(壁で囲まれた土地)があり、テュ=ブッフと呼ばれる畑はそのクロの中にあった。中世に3世紀にわたりシャティヨン家の領地となり、続いてフランス王となるオルレアン家の王子と、ブドウ畑は伯爵家の領地として治められ、ここで生まれるワインは当時から高く評価されてきた。
シャルル・ドルレアンは100年戦争で財政難に陥ったため領地を手放したが、モンティのクロにある畑は残したと資料に残っている。このことはこの畑がどれほど優れたクリュとして扱われていたかを物語っている。16世紀には国の管理となるが、フランソワ1世と王女クロードは、特に入念に手をかけてこの畑を管理し、ル・クロ・デュ・テュ=ブッフはアンリ3世の統治の記録にその名が残っている。
ピュズラ家は15世紀からモンティに続く家で、現在のクロ・デュ・テュ=ブッフの所有者であり、ジャン=マリーとティエリーのピュズラ兄弟がワインを造る。彼らは、個性が明確にあらわれるワインを造るには、風土の特徴を大切にしなければならないと考えている。そのため栽培は昔からの伝統的な方法で行われる。
この地方では10月になると雨が多いため、熟した健康なブドウだけを厳選するトリエの作業が欠かせない。収量は大変低く、たいてい補糖はおこなわれない。発酵は酵母を加えずに、自然にゆっくり時間をかけておこなわれる。この地方では、フィロキセラ禍の前にはピノ・ノワールやシャルドネが多く栽培されていたので、ピュズラは当然のようにピノ・ノワール、シャルドネを栽培している。 
 
創業年:1994
略歴: ティエリーは90年代にマコンとサン=テミリオンの醸造学校に通い、バンドールのLa Tour du Bon、サン=テミリオンのClos Fourtetで研修。ジャン=マリーはシャンパーニュ、アヴィズの醸造学校を卒業したのち1990年にClos du Tue-Boeufに戻り仕事を開始。
 

 について:

栽培:ビオロジック、2007年にビオ認証取得(カリテ・フランス)
その栽培の開始時期:1996年より全ての畑に適用
土壌:粘土石灰質、シレックス、珪土質
自社ブドウ畑面積:10haブドウ畑の数:10
契約ブドウ畑面積:3haブドウ畑の数:3
栽培品種:ガメ、ピノ・ノワール、ソーヴィニョン・ブラン、シャルドネ、ロモランタン、ピノ・グリ、ムニュ・ピノ、コ
主な仕立て方法:ギュイヨ・サンプル、コルドン・ロワイヤル
仕立ての支柱の素材:木
添え木の素材:木、鉄
堆肥:有機肥料を知人から購入
: 全体として、ブロワ一帯の泥灰土まじりの石灰質で、シレックスを多く含む。南西向き斜面。
 

醸造 について:

 圧搾方式:プヌマティック(2700L)
選果場所:畑の中
マセレーション:赤あり(1015日間)、白なし
醗酵容器: 白)小樽、赤)木製タンク、琺瑯タンク、アンフォラ2つ
醗酵期間: 12ヶ月(温度コントロール:樽の場合はなし、他は必要であれば行う)
熟成容器:古樽(225L, 400L, 600L), 木製タンク, 琺瑯タンク, アンフォラ
熟成期間:6~12ヶ月
濾過:赤…なし、白…全てではないがするキュヴェもある
清澄:しない
セラー環境: 畑は周辺1km圏内、醸造場は地階、カーヴは地階と地下どちらもあり。
年間平均生産量:約80000
 
 
AOCシュヴェルニィ畑:レ・モンティ村
白ワイン Cheverny Blanc Frileuse
赤ワイン Cheverny Rouge 
Cheverny Rouge Rouillon
Cheverny Rouge La Caillere
Cheverny Rouge La Gravotte
 
AOCトゥーレーヌ畑:モントゥ・シュル・ビエーヴル村
白ワイン Touraine Le Brin de Chèvre
Touraine Le Buisson Pouilleux
Touraine l’Ormeau des Deux Croix
Touraine Sauvignon 
(Touraine Blanc)
赤ワイン Touraine Gamay
Touraine La Guerrerie
 
Vin de Pay(Table) ヴァン・ド・ペイ(ターブル)
Vin de Table Chardonnay
Vin de Table Pinot Gris
Vin de Table Sauvignon Le Petit Buisson
Vin Nouveau du Tue Boeuf
 

《ネゴシアン・ティエリー・ピュズラ製ソーヴィニョン》開発の由来

前述したとおり、このキュヴェは、ティエリーが買いブドウをもとにして、ドメーヌの隣にあるネゴシアン用セラーで造っています。そもそも、このワインが生まれた背景には、自社畑産であるクロ・デュ・テュ=ブッフのワインは、どれもみな素晴らしい出来なのに、生産量があまりにも少ないという事実があります。各キュヴェが2樽からせいぜい4~5樽しかないため、日本に届けられる数もほんの少量で、当然ながら輸入量も限られています。手ごろな価格なうえに素晴らしい品質ときますから、多くの方にご案内したくとも不可能なので、代案として、ソーヴィニョンを買いブドウで造ってもらえないか、と99年に相談しました。意欲的なティエリーは、すぐさま優れた栽培をしている近隣の友人からブドウを買いつけ、彼流の作品に仕上げてくれました。2003年からティエリーは、ビオディナミで栽培している造り手と新たに長期契約し、ネゴシアン製のソーヴィニョンはますます品質が向上しているのです。
 
そもそも、シュナン・ブランこそ、私たちのロワールワイン偏愛の原点でした。ピュズラ兄弟の造るロルモー・デ・ドゥー・クロワは、軽やかで繊細な味わいのシュナン・ブラン酒です。けれども、アンジェやヴヴレのテロワールの差がもたらす格の差があることは、いなめません。98年に私は、ロワールワインへの憧憬をこめて「偉大なるシュナン・ブラン」と題する小文を草したことがあります。拙文を、マルク・アンジェリをはじめとするシュナン・ブランの名手に渡したことがきっかけとなり、ティエリーはネゴシアンとしてヴヴレとモンルイを造るようになりました。2002年からは、偉大な辛口のヴヴレとモンルイを送り出してくれました。
 
 

ティエリー・ピュズラ <進化し続ける醸造家>の肖像

 
 「僕たちの目ざすワインは、気軽に飲めること。自分が飲みたいと思うワインを造って、楽しく飲んで、飲んで、肝臓ガンにならないで死ねれば幸せだね。(僕のワインは)自然な味わいがあって、生き生きとしている。若いうちから飲みやすいけれど、よく熟成することもできるんだ」とティエリーは言っています。まさしくそのとおりで、比較的低価格で親しみやすい味わいでありながら、熟成とともに現れる新しい味わいの世界があり、いつも驚かされます。ビン詰め後半年を経て「変態」し、驚異のピュズラ・ワールドが現れるのです。
年を追うごとにティエリーの腕はますます冴え、味わうたびに思わず「うーん、すごい」と感じいってしまいます。「上品で気どらず、親しみやすい味わい」といった域を超え、しっかりした格調と気品すら感じさせてくれます。おまけに、ドメーヌ製だけでなく、ネゴシアン製ワインについても共通しているところが、凄いのです。一般に、買いブドウで生産量を増やしたとたんに、当初のワインにあった緊張感とみずみずしさという魅力が消えうせ、欠点はないが、面白みのないワインに成り果てがちなのですが。
フランス全土のなかでもマイナーな生産地域であるロワールの中でも、さらにマイナーなアペラシオンが、「トゥーレーヌ」と、とりわけ「シュヴェルニー」(1993年にVDQSから昇格した)です。ピュズラ兄弟は、地位の低いアペラシオンの名を全国区に高め、今ロワールには次々と優れた新しいつくり手が生まれています。
 

ピュズラ・ワールドの出現と快挙ソーヴィニョン・ブラン

個々のワインの個性差が何とかわかるようになるには、その後数年かかりましたが、その間に兄弟によるワインの作りはどんどん進化し、味わいにもすごみが出てきました。近年のヴィンテージは「上品できどらず、親しみやすい味わい」という域をはるかに超え、しっかりした格調と気品すら感じさせます。二人が造るワインの多くは、瓶詰め後半年を経て「変態」します。そうなれば、しめたもの。ユニークそのもので、驚異のピュズラ・ワールドが現れます。
彼らに出会ってからの7年を振り返ると、彼らの振る舞いは冗談のように見えて、実は真剣に、試行錯誤しながら、突っ走ってワインを造ってきたように感じます。ワイン界の既成観念にとらわれず、自由に自分たちの信じるワイン造りを実現し、躍動感あふれる、活き活きとした味わいとなって、ワインの中に凝縮されています。近代醸造学の視点からみれば、欠点だらけかもしれませんが、それを上回る魅力が彼らのワインが広く指示されるのでしょう。
なかでも、特筆に価するのが、ソーヴィニョン・ブラン酒でしょう。現在㈱ラシーヌでは、ドメーヌ《クロ・デュ・テュ=ブッフ》、ネゴシアン《ティエリー・ピュズラ》とクルトワ父子のソーヴィニョンをご紹介しています。彼らのソーヴィニョンを扱うようになってから、これまで扱っていました著名なサンセールやプイィ・フュメの輸入を、いっさい止めることにしました。アペラシオンとして名のとおったサンセールやプイィ・フュメは、蔵出し価格が倍以上もします。その上、彼ら自然派の雄によるソーヴィニョン・ブラン酒を知ったあとでは、酸化防止剤の多用による、苦味や臭さが耐えがたくなってしまったのです。
ティエリーは自分のワイン作りについて次のように言っています。「(ぼくのワインは)自然な味わいで、生き生きとして、飲みやすく、熟成してゆく。だけど、ワインが生きているあいだは、難しい時期もあるというのを考えておかなくてはいけない。たとえば、還元状態とか、二酸化炭素の残留なんかだね」。微発泡が気になったり、変だなと感じたときは、カラフに移して味わってください。しばらくすると、不愉快な香りは抜け、ハーモニーがとれて、味にまとまりが出てきます。
 

自然派が約す、さらなる前進

 さて、2005年1月末のロワールのサロンに、二人は出展をやめました。INAOが開く、巨大なパヴィリオンでのフェアーには、出展する意味がなくなったのです。彼らと志を同じくする全国のすばらしい造り手たちが一同に会する会は第6回を迎え、“Dive Bouteilles” (真正なワイン) の名で1月末のサロンにあわせて、番外編として、ロワールの洞窟内で催されてきました。
彼らの志を表す催しのサブタイトルは、“Vignerons vous invitent a deguster leurs vins sans artifices”「人工的な手管を排して作られたワインを味わう会(へのお招き)」から、2005年には“Vinerons en voie d’extinction” 「絶滅途上にある造り手たち」に変わり、さらに、“Vous aussi, venez visiter les vignerons indigenes dans leur grottes”「さあ、あなたもワイン原人に会いに彼らの洞窟までいらっしゃい」と、ヴォルテージはあがる一方。ルシヨンのジャン・フランソワ・ニック、ローヌのヤン・ロエル、マルセル・リショー、ジル・アンゾニ、ボジョレーからは、ラピエール、ジャン・フォワイヤール、ヴィジターでは、ジェローム・プレヴォーと言った造り手たちが集い、毎晩明け方まで熱気あふれる交流会が延々と続きます。ピュズラ兄弟は今では全国区で造り手たちからも名人と目され、いよいよ注目されています。
 

筆者:アンリ=ノエル・ラグランドゥール

『ル・ルージュ&ル・ブラン』誌・第75号(2004年冬季号)より抜粋
 
 兄弟でコンビを組むこのドメーヌは、かなり以前からパリなどのビストロの名店に、ワインを供しつづけてきた。そこではだれしも、頭痛に悩まされずにおいしいワインを存分に楽しむことができる。そのテロワールのセンスや、ブドウ栽培と醸造に関する途方もない頑固さは、ときおりドメーヌの経営を窮地に陥れたりもする。が、これほど単純かつ複雑な道理も無い……。
 
『ル・ルージュ&ル・ブラン』59号(1999年7月)においてシュヴェルニー、クール・シュヴェルニー地域のワインを特集し、《ドメーヌ・クロ・デュ・テュ=ブッフ》にスポットを当ててから月日は流れた。その間にも彼らのワインは売れつづる一方、ティエリー・ピュズラは新たにネゴシアン《EURLティエリー・ピュズラ》の仕事もはじめ、耳目を集めている。
レ・モンティスに残るピュズラ家に関する記録は、15世紀まで遡れる。もし当時、一家の誰かが当地の土壌の質を精査していたら、当時から優れたワインを造っていただろう。ブロワの伯爵やオルレアン家の王子たちから重宝がられて、この地方のワインは長い歴史を有している。アンリⅢ世の時代、《クロ・デュ・テュ=ブッフ》には、ムニュ・ピノ種のブドウが植えられていた(今日のファンは、兄弟の父の代に植えられたピノ・グリ種のワインを珍重しているのだが)。ムニュ・ピノ種はブロワ地方の典型的なブドウで、地元ではアルボワと呼ばれる。が、これは、ジュラ地方の同名の品種とは無関係で、おそらくエルブエという古語が変形したものとされている。その特徴はむしろシュナン種に近いが、シュナンと比べると生育サイクルが短く果房も小さめで、葉も丸い。造り手からは敬遠されてきた品種で、というのもジャン=マリの言によれば、「ネゴシアンたちは発泡ワイン用にのみ、1リットル2フランの値でしか買い取ってくれない」からである。クロード・クルトワ、エルヴェ・ヴィルマード、ピュズラ兄弟などの造り手が、この品種を再び桧舞台に引っ張りあげたのである。
《ドメーヌ・クロ・デュ・テュ=ブッフ》は現在、AOCシュヴェルニーのレ・モンティスに10.5ha、AOCトゥーレーヌのモントゥ=シュル=ビエーヴルに4.5haの畑を有する。土壌は主に火打石まじりの粘土質で、それ以外の区画は砂礫質である。
 
畑の区画とワインのバラエティ
テロワールとブドウの樹齢に応じて、ジャン=マリとティエリーはさまざまなワインを造っている。その詳しい解説は「デギュスタシオン」の欄に譲るとして、ここでは名前を挙げるにとどめよう。L’Ormeau des Deux Croix ロルモー・デ・ドゥー・クロワ(シュナン、「トゥーレーヌ」辛口・白)、Le Brin de Chevre ル・ブラン・ド・シェーヴル(ムニュ・ピノ、「トゥーレーヌ」辛口・白)、Le Buisson Pouilleux ル・ビュイソン・プイユー(ソーヴィニョン、「トゥーレーヌ」辛口・白)、Le Clos du Tue-Boeuf ル・クロ・デュ・テュ=ブッフ(ムニュ・ピノとピノ・グリのブレンド、「ヴァン・ド・ターブル」辛口・白)、Rouillon ルイヨン(ピノ・ノワールとガメイのブレンド、「シュヴェルニー」赤)、La Caillere ラ・カイエール(ピノ・ノワール、「シュヴェルニー」赤)、La Guerrerie ラ・ゲルリー(コ、カベルネ・フラン、ソーヴィニョンのブレンド、「トゥーレーヌ」赤)、そして試飲には供されなかったLa Gravotte ラ・グラヴォット(ピノ・ノワール、「シュヴェルニー」赤)がある。
 ほかにも天候の具合やピュズラ兄弟の好みによって、不定期に造られるワインがある。たとえばFrileuseフリルーズは1996年産のヴァン・ド・ターブルで、シャルドネ80%、ソーヴィニョン20%のブレンド。このワインはティピシテ(個性)を生かすために、あえて悦びの側面が遠ざけられている(とはいえ我々は実に楽しんだのだが……)。兄弟の造るワインでは、個性のためにあえて悦びが犠牲にされるといったことは、珍しくない(このテーマでは、長い議論が可能だろう)。あるいは、比較試飲の場に完成が間に合わなかったいくつかのワインを、兄弟が持ってこなかっただけかもしれない。こうしたやり方に加え収量も極端に低いから、兄弟の暮らしは楽なものではない。ティエリーはそこで、兄弟で運営するドメーヌと並行して、自分ひとりの名をラベルに冠したネゴシアンワインの生産をも始めたのである。
 ピュズラ兄弟は、一族に代々伝わるドメーヌを継ぐ前に各地で修行をしている。ジャン=マリは、BTA(農業技術者資格)をシャンパーニュ地方のアヴィーズで取得した。卒業試験の日、彼の姿はロックコンサート会場にあったのだが……。こんな人物が造るワインの、個性がおとなしいはずがない。シャンパーニュのアヴィーズやトレパイユなどのドメーヌで2年間の修行後、ルグランのカーブのシェフを務めた。他方ティエリーは、BTAとブドウ栽培に関するBTS(上級技術者資格)を、リブルヌとマコンで取得し、サンテミリオンのクロ・フルテおよびカナダで修行を積んだ。その後、バンドールのドメーヌ・トゥール・デュ・ボンで過ごした4年の間に、彼の才能は万人が認めるところとなった。彼らの遍歴をたどりなおせば、さぞかしおもしろい旅ができることだろう。
 
快楽主義の哲学
 「自分で全部飲み干すために、ワインを造っているようなもんさ」
 ティエリーはワイン造りについて尋ねられたとき、こう締めくくった。ピュズラ兄弟は流行には惑わされずに、自分たちの好きなワインを造る。「自然で、生き生きとし、飲みやすく、熟成してゆくワインさ。ワインが生きているあいだは、難しい時期もあることを考えておかないと。たとえば還元状態、二酸化炭素の存在などだね」。扱い方を心得ている人ならば、ワインをデカンターに移して空気に触れさせる。それを見て驚く人もいるが、幸い、ピュズラのワインには客が途絶えることはなく、ワインはすぐさま売切れてしまう。
 これらのワインには、(キュヴェや区画の名前がそれを表しているように)テロワールを忠実に表現しようという野心がはっきり表れている。そのためにワイン造りには、いくつかの規則が課せられる。活発な微生物活動が維持できる良好な状態を保つため、土壌は頻繁に手入れされる。ブドウに住む微生物を殺さないよう、硫黄と銅以外の防カビ剤散布はしない。施肥は必要なときに限り、僅かな量のみなされる(この4年は行っていない)。春先の萌芽から7月半ばまでは、土に鋤入れがなされ、下草は自然のまま伸び放題。収量は35~40hl/haを超えない。この10年の平均収量は、霜のせいで23 hl/haにとどまる。
 ブドウの樹勢は最初からバランスがとれている。グリーン・ハーヴェストはまれに、若い樹の収量が高すぎるときのみ行われる(2000年はガメイだけで、1996年は全体で実施)。収穫機械はしない。ブドウは手摘みで、通気用の穴が開いた箱が用いられる。
 
良識に満ちた醸造と熟成
 白ワインのマストは搾汁後に一晩静置され、タンクか樽に移される。黒ブドウは5~7℃に冷やしてからタンクに移され、発酵が始まると炭酸ガスが発生して保護膜の役割を果たす。アルコール発酵はゆっくり進み、どうしても必要な場合を除き補糖は行われない。軽めのピジャージュが、定期的に3週間前後のあいだ繰り返される。タンクから引き抜かれたフリーランワインは、プレスワインとともに樽入れされてから、マロラクティック発酵が始まる。
 《クロ・デュ・テュ=ブッフ》では、2タイプのワインが造られている。
1) 若い樹または平凡なテロワール(の双方)から造られたもの。フルーティなワインとなり、タンク熟成され、早めに瓶詰めされる(3月の瓶詰め)。
2) 樹齢の高い樹または優れたテロワール(の双方)から造られたもの。長熟型ワインになり、樽熟成を経る。新樽は非常に慎重に用いられ、ラ・カイエールに20%使われるだけ。これは全体の2~3%に過ぎない。熟成は500リットル入りのドゥミ=ミュイ樽でなされ、樽香を残すことなくワインに「呼吸しやすい」環境を与えている。
 ワインは決して清澄されず、濾過されることもめったにない。濾過する場合も、目の粗いもので軽くなされるだけである。長熟型ワインは収穫年の性質に応じて、8~12ヶ月間の熟成を経て瓶詰めされる。その際に加えられる亜硫酸は、ごくわずかにとどめられる。辛口ワインにはヘクトリットル(hl)あたり1.5~3グラム、中辛口あるいは中甘口のワインには、5~8グラムという量である。
 
古樹と優れたテロワール
 ティエリー・ピュズラは、ネゴシアンとして独自の点に着目した。古樹と優れたテロワールを見つけようとしたのだが、それには畑の区画と地域の栽培者について正確に知っていたことが役立っている。クローンの樹に植え替えるために、こうした「宝物」の畑が台無しになるのが、彼には我慢がならなかった。また、画一的な醸造法によって、素晴らしいブドウの持ち味が損なわれるのも止めたいと考えた。11人の契約農家のうち、5人は有機栽培、2人はビオディナミを実践しており、残りの栽培家も日々進歩のさなかにある。ティエリーは興味を引くようなブドウ、すなわち古樹のブドウか、あるいは若樹の場合でもよく手入れされた畑のブドウしか、相手にしない。彼は、協同組合ならばひどく安値でしか引き取らなさそうな、古樹のピノ・ドニスをも買い受けた。協同組合は、栽培農家の自然な栽培への注力を評価しない一方で、「よく売れる」「改良品種」、すなわちソーヴィニョン、ガメイ、コ、カベルネの栽培を奨励する。それに対しティエリーは、厳しい要求をするかたわら、契約農家と関係を維持するため、協同組合の3倍もの価格でブドウを買い入れる。しかし協同組合が、彼の契約する農家の収穫物の80%を押えているため、彼のところには20%しか入らないこともある。
 彼が契約しているのは、モンティス、モントゥ=シュル=ビエーヴル、ヴァレール、カンデ=シュル=ブヴロンなどの、長い付き合いの栽培家である。加えてシェール渓谷(プイエ、テゼ、モントゥ=シュル=シェール、クフィの村々は、モントリシャールとサン=テニャンの間にほぼ位置している)の栽培家たち、そしてヴヴレに2軒とモンルイにも1軒ある。こうした(遠方の)場合には、関係者が現地での醸造請負契約書に署名し、ティエリーがそこへ樽を運びこむという方法をとる。そのあとワインは、AOCの認定を受けるまで栽培農家に任される。というのも、ラベルに謳われた原産地以外の場所でワインを醸造・熟成することは、法律で禁じられているから。その場合でも、ティエリー自らがチームを率い、収穫にも携わる。ブドウはすべて手摘みである。ティエリーが、ネゴシアンとして供給するワインは、1年に40000~50000本。そのラベルに書かれた名前には、彼のユーモアのセンスが炸裂している。Le P’ ti tannic coule bien(このタニックな小品は、よくのどをとおる)、KO、Sayonara pas pour tout le monde(さよなら、は誰にでも使う言葉ではない)、Le renard du dessert(砂漠のキツネ)。このほかにもまだまだある。しかし瓶の中のワインは、そのまじめさを失ってはいない。
 なんの気取りもなく、ピュズラ兄弟は偉大な造り手の仲間入りをしている。彼らは同じ地方だけでなく遠方の醸造家からも、醸造の「名人」、いや「哲人」とみなされているのだ。なんと素晴らしいことではないか!
 
<ワイン>
詳細
<品種略称>CDシャルドネ、 SBソーヴィニョン・ブラン、 MPムニュ・ピノ、 CBシュナン・ブラン、 Gガメ、 PNピノ・ノワール、 CFカベルネ・フラン、 Côtコ(マルベック)SGソーヴィニヨン・グリ
 

品種(0506)CD80%SB20%
品種(0708)SB, SG, CD1/3ずつ
(セパージュ、比率はヴィンテッジによる。50%タンク、50%樽熟成) 
セックに仕上げるか、ドゥミセックに仕上げるかもヴィンテージ次第。しっかりとしたエキスの厚みがあり、柔らかな味わい。08はセックに仕上がっている。
 
○Cheverny Blanc Frileuse  シュヴェルニィ・ブラン フリリューズ 2014
原産地呼称:Cheverny
品種:ソーヴィニョン・ブラン、フィエ・グリ、シャルドネ 各1/3ずつ
土壌:粘土、シレックス
栽培面積: 3.8ha
仕立て方法:ギュイヨ式
平均樹齢:447
植樹密度:4800/ha
収穫量:平均35hl/ha2013年は28 hl/ha 
醸造:ドゥミ・ミュイと228Lの小樽で8ヶ月熟成
 

品種:MP
古樽熟成、樹齢5060年。コラージュ、フィルターのどちらも行いません。ムニュ・ピノはブロワ地方の典型的なブドウ品種。この品種を単独で仕上げる造り手は最近までほとんどおらず、通常はヴァン・ムスーのブレンド用にただ同然で売られていました。ソーヴィニョンやシュナンに比べると、おとなしい性格で、個性の皆無な品種のように考えられていますが、しっとりとした味わいで、控えめながら、芯のしっかりとした個性があります。瓶詰め後半年を過ぎたころからようやくハーモニーがとれはじめ、蕎麦屋でのおつまみや和食の友として、抜群の力を発揮します。
 
○Touraine - Le Brin de Chèvre トゥーレーヌ ル・ブラン・ド・シェーブル 2014
原産地呼称:Touraine Branc
品種:ムニュ・ピノ 100%
土壌:粘土、シレックス、砂、砂利
栽培面積: 1.4ha
仕立て方法:ゴブレ式
平均樹齢:2016年までは70%6580年、30%が若木
植樹密度:6500/ha
収穫量:平均40hl/ha 
醸造:ドゥミ・ミュイと228Lの小樽で12ヶ月熟成
 

品種:SB
3区画産のソーヴィニョン(樹齢45年から60年)から造られる。モントゥ=シュル=ビエーヴルにある砂礫質土壌の畑。ティエリーによれば「このテロワールはソーヴィニョンに見事に適合している。ワインはエレガントで新鮮、軽やかだが、それでいてアルコールは高い(補糖はしていない)」。 毎年のように、美しい黄金色。香りは飛びぬけて複雑で爆発的、繊細にしてスパイシィで、ブドウがよく熟している。 口当たりは新鮮でバランスがよく、テクスチュアはねっとりとしており、ビロードのよう。
 
○Touraine - Le Buisson Pouilleux トゥーレーヌ ル・ブイッソン・プイユ2014
原産地呼称:Touraine Branc
品種:ソーヴィニョン・ブラン 100%
土壌:砂、砂利
栽培面積: 1.1ha
仕立て方法:ギュイヨ式
平均樹齢:半分が65年、もう半分が320
植樹密度:6500/ha
収穫量:平均2025hl/ha20132014年は20hl/ha
醸造:228Lの小樽で112ヶ月熟成
 
 

品種:SB(ル・ブイッソン・プイユより若い樹)
 
○Touraine Blanc - Le Petit Buisson ル・プティ・ビュイッソン 2014
原産地呼称:Touraine Branc
品種:ソーヴィニョン・ブラン 100%
土壌:粘土質、白亜土壌の上に層をなすシレックス
栽培面積: 1.4ha
平均樹齢:35
植樹密度:6500/ha
収穫量:平均40hl/ha
醸造:228Lの小樽で6ヶ月熟成
 

品種:CB
樹齢28年のシュナン。保水性のいい火打石まじりの粘土質土壌。ステンレスタンクで発酵、熟成されます。 早く飲むように造られているとティエリーは言っていますが、私は7月の瓶詰め後、半年落ち着かせて飲むほうがいいと思っています。ヴヴレや、アンジュのような偉大さはありませんが、軽やかなシュナンとしては、理想的な味わいです。ブラン・ド・シェーヴル同様、春から夏にかけて寿司、蕎麦や、和食とあわせて、楽しんでください。
 

品種:SB
 

品種:MP, SB
樹齢20年―25年のソーヴィニョン・ブランと、ムニュ・ピノのブレンド。タンク発酵、タンク熟成。火打ち石まじりの砂利質の畑。フレッシュで、ミネラルがたっぷりあり、果実味ととけあって、飲み心地がいいワインです。
 
Le P’tit Blanc du Tue-Boeuf
品種:2008年:MP, SB 各50% (買いブドウ含む) 2009年:SB100% (買いブドウを含む)
 ※2009まではAC Touraine2010よりVin de France
 

原産地呼称:Vin de France
品種:ソーヴィニョン・ブラン 100%
土壌:色々な土壌の混在
栽培面積: 23ha(買いブドウ)
仕立て方法:ギュイヨ式
平均樹齢:420
植樹密度:6500/ha
収穫量:平均50hl/ha
醸造:琺瑯タンクで46ヶ月熟成
 
 
 

シャルドネ100%、清澄も濾過もしない為、大量に細かい澱があります。しっかりとしたエキスの厚みがあり、柔らかな味わい。
 

樹齢50年から60年のピノ・グリで、収量は例年20hl前後ときわめて低く抑えられ、生産量も2樽のみ。深い黄金色をした外観をし、花や白い果物のニュアンスをおびるたっぷりとした味わいで、複雑でフィネスがあります。アフターにアルザスワインを思わせる、わずかな残糖のある味わいに仕上がります。

2003年はあまりに収量が低かったため、ドメーヌでもブドウを買うことが許可され、近隣の親しい栽培家から、ブドウを購入しました。メリエはトゥール周辺固有の品種で、今ではほとんど栽培されなくなってきています。2003年に限り、買いブドウで醸造されました。本来特徴がなく、凡庸な品種ですが、小ぶりながらチャーミングで、きちっとした構成があり、気楽に楽しんでください。
 

若樹のシャルドネ85%、ソーヴィニョン15%で造られます。タンクで発酵後、樽熟成。フリリューズより、軽やかながらバランスがとれ、文句なしに楽しめます。
 

品種:G, PN 
(比率はヴィンテッジにより異なる。2008年:G60%, PN40% 2009年:PN60%, G40%
 

品種:G, PN
(比率はヴィンテッジにより異なる。2007年:G50%, PN50% 2008年、2009年:G50%, PN50%2013年:G50%, PN50%) 樽熟成
土壌はルイヨン、シュヴェルニ・ルージュともに白亜土壌の上に層をなす、シレックス交じりの粘土質。大きな違いは、畑の位置で、シュヴェルニ・ルージュは平地で、ルイヨンは南向けの斜面にある。シュヴェルニ・ルージュは発酵、熟成ともにタンクで行われる。ルイヨンは30hl入りの木製円錐台型タンクで熟成。ともに輝くルビー色。滑らかな口あたり、フレッシュでフルーティーな香りにあふれ、とてもチャーミングな味わい。ルイヨンのほうがより美しい酸に優れ、ミネラリーな味わい、奥行とクラスの違いを感じる。2004年のこの地区の平均収量は65-70hl/ha、ル・クロ・デュ・テュエ・ブッフの収量は45hl/ha
 

原産地呼称:Cheverny Rouge
品種: ピノ・ノワール、ガメイ 各1/2
土壌:粘土、白亜土壌の上に層をなすシレックス
栽培面積:1.9ha
仕立て方法:コルドン・ロワイヤル式
平均樹齢:20
植樹密度:4500/ha
収穫量:平均50hl/ha
醸造:ドゥミ・ミュイで6ヶ月熟成
 

品種:PN(樹齢25年) 畑:1.35ha 土壌:ブロワの石灰質土壌の上に広がるシレックス(火打石)を含んだ粘土質土壌 収量:34hl/ha 年産:6200本 徐梗:行わない。 マセラシオン:1日未満5℃で保管していたブドウを30hlの開放木製樽で19日間浸漬、最後の8日間はピジャージュを行う。 発酵:16-18℃で33日間発酵 熟成:13年使用した中樽にて
パリで先端をいくビストロやワインバーで大人気の、ご存知ピュズラ兄弟が造る極上のピノ・ノワールです。かつて『料理王国』で、ピノ・ノワール”キュヴェ・グラヴォット”が「下町のロマネコンティ」と呼ばれ、話題になったことがありました。”カイエール”は”グラヴォット”に比べ、樹齢はやや若いのですが、ヴォーヌ・ロマネを思わせる落ち着きのある、クラシックな香のするピノ・ノワールです。きちっとしたエキスと酸に支えられ高いレベルで調和がとれ、上品でありながら気どらぬ親しみやすい味わいです。
 

原産地呼称:Cheverny Rouge
品種: ピノ・ノワール 100%
土壌:粘土、シレックス
栽培面積:1.35ha
仕立て方法:ゴブレ式
平均樹齢:35
植樹密度:4500/ha
収穫量:平均35hl/ha
醸造:400L樽と228L樽で1012ヶ月熟成
 

品種:PN100%(樹齢30年以上) 畑:0.95ha 土壌:ブロワの石灰質土壌の上に広がるシレックス(火打石)を含んだ粘土質土壌。岩盤の南向き斜面にある畑。 収量:38hl/ha 年産:4900本 徐梗:行わない。 マセラシオン:30hlの開放木製樽で14日間浸漬、最後の6日間はピジャージュを行う。
発酵:16-18℃で25日間発酵 熟成:500リットル入りのドゥミ・ミュイ(中樽)で6ヶ月熟成。無濾過でビン詰め。
 
 

原産地呼称:Cheverny Rouge
品種: ピノ・ノワール 100%
土壌:粘土、白亜土壌の上に層をなすシレックス
栽培面積:1.2ha
仕立て方法:ギュイヨ式
平均樹齢:3040
植樹密度:4500/ha
収穫量:平均30hl/ha
醸造:400L樽と228L樽で8ヶ月熟成
●Touraine Gamay トゥーレーヌ ガメ
品種:G
 

品種:G(22年),Côt (2008年:Côt60%, G40%:畑:0.75ha 土壌:モントゥ・シュル・ビエーヴルにある火打石まじりの粘土質土壌の畑。 収量:60hl/ha 年産:6000本 徐梗:行わない。 マセラシオン:1日未満5℃で保管していたブドウを30hlの開放木製樽で18日間浸漬、最後の6日間はピジャージュを行う。発酵:14-16℃で1ヶ月発酵 熟成:500l入りのドゥミ・ミュイ(中樽)と228l入りの小樽で10ヶ月熟成。8ヶ月後という早期に無濾過でビン詰め。暗い色、コの香りがガメを抑えて広がり、熟していて非常に繊細なアロマ。新鮮な口当たりで、バランスがよい。
以前はカベルネ・ソーヴィニョンをブレンドしていたが、この地域では完熟しないので、2001ヴィンテージより栽培をやめた。
 

原産地呼称:Touraine Rouge
品種: コ 2/3、ガメ 1/3
土壌:粘土、シレックス
栽培面積:0.75ha
仕立て方法:ゴブレ式
平均樹齢:35
植樹密度:6500/ha
収穫量:平均40hl/ha
醸造:ドゥミ・ミュイと228L樽で1012ヶ月熟成
 
 

品種:ガメ100%Thesee村にある樹齢65年のガメを使用。
2003年から毎年生産しているキュヴェで酸化防止剤無添加で造っている。
 

原産地呼称:Touraine Rouge
品種: ガメ 100%
土壌:粘土、シレックス
栽培面積:1.2ha
仕立て方法:ゴブレ式
平均樹齢:4065
植樹密度:6500/ha
収穫量:平均40hl/ha
醸造:木樽で1012ヶ月熟成
 

品種:G
先週、クロ・デュ・テュ=ブッフのティエリー・ピュズラから、突然電話がかかってきました。「2003年のヌーヴォーはとても素晴らしいから、ぜひ日本に紹介してほしい」という、はずんだ声です。信頼するピュズラゆえ、緊急に輸入することにしました。ヌーヴォ-の航空便出荷はすでに始まっていたため貨物便の手配がつかず、お届けするのがヌーヴォーの解禁日当日となってしまいました。
 今年はロワールも猛暑で、春以来の雨不足がかさなり、酸の低い年となりました。そのような作柄の年で収量は少ないのですが、根が深く地中に張っているここでは渇水の心配がなく、酸もおちずに凝縮度のきわめて高いワインとなりました。ふくよかな果実味がたっぷりひろがり、なめらかな味わいです。  
ヴォリューム感のあるヌーヴォーが多いヴィンテッジですが、ジャン=マリー&ティエリー兄弟の作るヌーヴォーは、果実に支えられた軽やかなバランスがある、チャーミングなスタイルです。やや冷やし加減でお召しあがりください。
ロワールの名手クロ・デュ・テュ=ブッフのヌーヴォーを、ティエリー夫人セリーヌさんが描いた素敵なラベルともども、お楽しみください。 
 

品種:ピノ・ノワール
耕作:ビオロジック栽培
作付面積:1ha05
樹齢:20
植樹本数:5,000/ha
仕立て方:コルドン
収量:40hl/ha
土壌:粘土・シレックス土壌。南向き
醸造技術:マセレーションをしないでダイレクトにプレス。5ヶ月熟成。
清澄・濾過:行なわない
亜硫酸添加量:醸造中は0、ビン詰め時に20mg/l
生産本数:5,000
味わい:夏向けの軽めのロゼ
 

品種:ガメ
畑面積:12ha
樹齢:530
植樹本数:6,500/ha
仕立て方:ゴブレ
収量:50hl/ha
醸造:円錐型木製タンクで46ヶ月熟成。
 

品種:コ
畑面積:12ha
樹齢:~15
植樹本数:6,500/ha
仕立て方:ゴブレ
収量:5060hl/ha
醸造:琺瑯タンクで数ヵ月熟成。
 

2005年は、大変乾燥した年で、夏の間大変日照に恵まれました。そのため、ブドウ果は十分に成熟しましたが、酵母が少なかったため、野生酵母のみによる発酵は、6ヶ月ないし12ヶ月と大変長くかかりました。赤ワインも同様です。毎年のように私のワインには残糖がありますが、2005年はブドウが見事に熟したので、奥行きと美しいバランスのワインに仕上がりました。”
2006 年は2005年とまったく異なったヴィンテッジです。ブドウ果の熟成はゆっくりとすすみました。野生酵母がたっぷりあったため、発酵期間は短くてすみ、全体として過熟風味を免れて優れたバランスを備えています。が、残念ながら収穫のまぎわになって問題がおき、最終週にブドウが腐敗しました。ブラン・ド・シェーヴレ、とペティヤン・ナチュレル用のムニュ・ピノの収穫の半分を捨てることを余儀なくされました。他のキュヴェについては、僕たちは2006年のほうがいいと思っています。より香りが洗練され、美しいバランスが生まれました。”
 

ここ何年もピュズラ兄弟は毎年のように雹や、霜害による低すぎる収量に悩まされてきました。が、2004はなんと92以来12年ぶりに満足のいく収穫を得ることができました。といっても、周辺の造り手のように70-80hl/haなどと、多収量ではありません。収穫後「質、量、ともにいい年だったよ、きっといいワインができるよ」とティエリーはとてもうきうきした話ぶりでした。
9月中旬から10月にかけて、高気圧が5週間にわたってロワール地方に晴天をもたらし、ブドウは完熟し、完璧な状態で収穫を終えることができました。雨が降り始めた1010日には、収穫は終わっていましたから、ピュズラスタイルにもっともあった、軽やかで酸と果実味のバランスのよい味わいに仕上がっています。
 
この春、来日時に「僕たちの目ざすワインは、気軽に飲めること。自分が飲みたいと思うワインを造って、楽しく飲んで、飲んで、肝臓ガンにならないで死ねれば幸せだね」と、冗談を言っていましたが、ご存知のよう彼らのワインはなかなか「くせもの」です。今のところ(200511月)まだ、瓶詰め後の不安定時期がわずかに残っています。抜栓後、翌日、翌々日はチャーミングな果実香にまとまり、なめらかなテクスチュアーとなりますので、すぐ飲む場合はデカンタージュをおすすめします。最近は「上品できどらず、親しみやすい味わい」という域をはるかに超え、しっかりした格調と気品すら感じさせてくれますが、瓶詰め後半年を経て「変態」します。そうなれば、しめたもの。ガマン強く待てる方は、来春にはユニークそのもので、驚異のピュズラ・ワールドが現れることをお約束します。