地域:Alto-Adige
地区、村: コルナイアーノ
造り手:Ignaz Niedrist イニャツ・ニードリスト
皆様から「どうして、北イタリアの白ワインが少ないの?」とご質問いただいてきました。フランスの優れた白ワインをご紹介しているだけに、それらの水準に勝るとも劣らないワインを選びきることがなかなかできませんでした。が、とうとうトレンティーノ・アルト・アディジェの本命にめぐり合うことができました。
Ignaz Niedrist, Kuenhof-Peter Pliger, Baron Widmann, Franz Gojer Glogglhofはヴィニタリーでも4人で一つのブースを設け、互いに大変親しく交流しています。
イタリア出張中は、いつもワインの相対的な評価をするために可能な限り評価の高いワインあるいは興味深そうなものをどんどんテイスティングするように私は心がけています。フランスワインにも大変経験をふんでいる、あるレストランを営む友人に「トレンティーノ・アルト・アディジェでどうも面白いものに出会わない」という話をしたら、Niedristのピノ・ビアンコを飲ませてくれました。繊細にして優美なスタイルで、ミネラリーな味わいが高いレベルで凝縮した果実味と見事にバランスがとれていました。2000年6月にボルドーのヴィネクスポのあと、イタリアへまわり訪ねていきました。
イニャツ・ニードリストは朗らかで暖かな人柄のなかに、ワインにかける厳しさを感じさせる一流のワイン造りであることは、簡素ながら清潔で整ったセラーからすぐに感じることができました。そこで、自分たちは4人組であること、みんな本当に小さな生産量だから興味があれば、あとの三人を訪ねればいいと教えてもらい、バロン・ヴィドマンを訪ねました。ニードリストとヴィドマンはトレンティーノですがクエンホフは100km北のボルツァーノです。時間がなかったので、ワインを街で買って、訪問を見送ることにしましたが、そのワインを見つけるのも大変でした。あまりに生産量が少ない上に人気が高いため、街のエノテカにも売り切れで見つけられませんでした。ようやく、レストランでクエンホフのシルヴァネールを味わうことができ、透明感のある鮮やかな味わいに仰天しました。
訪問からワインの入荷まで18ヶ月かかったわけですが、苦労して到着したワインだけに、彼ら4人組のワインへの思いは募るばかりです。
創業年:1989年
ドメーヌ解説:昨年Terlano Sauvignon テルラノ・ソーヴィニョン2000でトレ・ビッキエーリを獲得した才能豊かなイニャツ・ニードリストであるが、2年連続でのトレ・ビッキエーリの獲得はできなかった。この少々残念な気持ちは別として、彼は今回もテイスティングパネリストに一連の優秀なワインを供し、素晴らしい情熱とプロ意識を証明してみせた。テイスティングされた5種のワインは全てグラス2つを獲得したことからも、良い結果だったと言えるだろう。
ラベルにふくろうが描かれているのは、当主Ignazさんがふくろう好きなため。
栽培品種:ピノ・ネーロ、メルロー、ソーヴィニョン、ピノ・ビアンコ、ラグレイン
自社畑面積: 9ha
標高:500メートル
年間平均生産量: 45000本