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地域:Champagne
地区、村:Chavot シャヴォ村
造り手:Aurelien Laherte オーレリアン・ラエルト
ドメーヌ創業年:1889年
1889年にJean-Baptiste Laherte(ジャン=バスティス・ラエルト)がドメーヌを設立。大部分の畑はその頃Chavostと呼ばれていた現在のChavot周辺に位置しています。4代目となるMichel(ミシェル)がドメーヌを拡大、所有畑を5haまで増やし、ミシェルがシャヴォ=クルクール出身のCécile Tissierと結婚しました。8人の子供達に恵まれChristien(クリスチャン)とThierry(ティエリー)の2人がワイン造りを継承し、跡を継ぎ、ドメーヌは大きな飛躍を遂げました。
ティエリーは除草剤や殺虫剤、巨大なステンレスタンクなど過度の近代的技術がテロワールを表現するにあたり妨げとなる事をいち早く理解しこれらを排除しました。今日息子のAurélien(オーレリアン)が中心となりビオディナミにインスピレーションを得てよりナチュラルに畑を管理、醸造所においてはオーレリアンとティエリーが共に古典的、かつ自然な醸造を心がけてワイン造りを行っています。
生産に携わる家族:Laurence、Christian、Thierry、Aurélien Laherte
ティエリー・ラエルト 1958年12月14日生まれ
オーレリアン・ラエルト 1983年7月4日生まれ
1983年7月4日生まれ。2003年にアヴィズの醸造学校でBTSを取得。
カリフォルニア(巨大ドメーヌ 名称不明)、スペイン(Moëtが運営しているCavaのドメーヌ)、ボルドー、シャンパーニュ(Taittingerでワンシーズン)、Patrick Meyerでも少し、研修を積む。その他ブルゴーニュやロワールなど多くのセラーを訪問するように心がけていて探究心を持ってワイン造りに取り組んでいる。
エペルネの南西シャヴォ村にあり、ラエルト父子は段階を踏んでビオディナミへ転換し、新たなステージを歩み始めました。31歳のオーレリアン・ラエルトは新世代の意欲的な仲間と切磋琢磨し、新境地を切り開いています。ラエルトはまだまだ発展途上中ですが、急速にクオリティが向上することは間違いありません。時間をかけたより自然で、より健康なブドウを使ったワイン造りを重視し、代々受け継がれるテロワールを守りながら、純粋で誠実な新のワイン造りに努めています。
畑は、以下10の村にある75区画の小さな畑に広がっています。
格付けとともに記せば、
Chavot 88% Courcourt, 88% Moussy 89%
Epernay, 88% Vaudancourt 86% Mancy 88%
Vertus Chardonnay 99% Voipreux Chardonnay 95%
Le Breuil Meunier 83% Boursault Meunier 84%
私たちの区画は、エペルネの南の丘{Chavot(シャヴォ)、Courcourt(クルクール)、Moussy(ムッスィー)、Epernay(エペルネ)、Vaudancourt(ヴォダンクール)、Mancy(マンシー)}―― ピノ・ノワール、ムニエ、シャルドネ
コート・デ・ブラン{シャルドネ・プルミエ・クリュのVertus(ヴェルテュ)、Voipreux(ヴォワプルー)} ―― シャルドネ
ヴァレ・ド・ラ・マルヌ{Le Breuil(ル・ブレイユ)、Boursault(ブルソー)} ―― ピノ・ムニエ
にあります。10の異なる村にわたる75以上もの区画の、それぞれに特徴を持つ多様なテロワールから、豊かなワインを生み出します。各テロワールには重要な役割があり、これら全ての特徴をワインに映し出そうとしています。
先ず第一に、最高の可能性を引き出すため鋤で耕しています。春に、全ての区画を鋤で耕し、畑をより健全な状態にし、ブドウの育成に必要な自然のメカニズムを引き出します。秋には、根が表面に張らないよう深く耕します。そうすることで根は、より下層のチョーク質土壌まで延びていきます。最も古いブドウ樹は70年以上の樹齢のものもあり、入念な手入れを行っています。これらの古い区画は、各ヴィンテッジを純粋に表現し、それらのブドウの根は、ワインに優雅さと美しい余韻を与えるミネラルをもたらします。こうした手作業による耕作、低い収量、注意深い畑の管理、腐葉土の利用などにより、高い品質の果実が得られます。
新しく植栽する樹には、同じく素晴らしいブドウがなり、卓越したクオリティを存続できるよう「セレクション・マサル」によって同じ古いブドウ樹の根を利用します。
圧搾は、収穫後すぐに、シャヴォ村に2つある伝統的な4000kgの垂直式プレス機で行います。醸造は20年以上にわたり樽で行ってきました。樽は先祖から引き継いだものもあれば、有名な樽製造業者{François Frères(フランソワ・フレール), Radoux(ラドゥー), Tonnellerie de Champagne(トヌルリ・ド・シャンパーニュ), Seguin Moreau(スガン・モロー), Damy(ダミー)}からブルゴーニュタイプ(スペシャルタイプの樽)を買っています。70%以上のワインを樽で醸造している今日では数少ないドメーヌの一つです。ヴィンテッジ、品種、テロワールの特徴を十分に表現させるため、区画ごとに注意深く醸造を行っています。1889年に設立したこのドメーヌは伝統を重んじていますが、クオリティを安定させ仕上げるために近代的な醸造方法も試みています。
ビン詰め後の熟成期間は24ヶ月以上、ヴィンテッジ・シャンパーニュは4年以上です。デゴルジュマンのドザージュは4~8g/lです。これは各キュヴェに気品をもたらし、多様で伝統的なワイン造りを保ちます。
シャルドネ、ピノ・ムニエ、ピノ・ノワールのほかに、シャンパーニュ地方固有で、あまり知られていない品種、フロモントー、プティ・メリエ、ピノ・ブラン、アルバンを栽培しています。アルバンはシャンパーニュの古い品種です。Les Closはユニークな区画で、自然かつダイナミックで伝統的な栽培をしています。こうした栽培方法により次第に容易にブドウ樹の自然な表現ができるようになり、潜在的アロマが増大されていきます。注意深く土壌を耕すことで畑はバランスを保ち、最適な日を選んで剪定をし、自然に即した手入れを行います。
数年前より、ヴォワプルー・プルミエ・クリュ (ラ・ピエール・ド・ラ・ジュスティスは1961年に植樹)の偉大なテロワールにある特別な区画から造るブラン・ド・ブランを造ってきました。生産本数は少なく、フレーヴァーには素晴らしい集中力、ボディ、豊かさがあり、ミネラル分に富んだ崇高な余韻があります。年産量は5,000本です。
2004年の収穫で、セニエのロゼを造ることに決めました: シャヴォのもっとも標高の高いLes Beaudiers(レ・ボーディエール)の区画にあるヴィエイユ・ヴィーニュを選びました。1953、1958、1965年に植えられた畑で粘土と沈泥、僅かな火打石と小石が混じった土壌、下層土は白亜質です。
マセレーションの間にこれらの複雑なフレーヴァーを上手く抽出するため、熟したブドウのみを選果しました。一口味わった瞬間に、驚くべき質を備えたワインであることがわかります。
偉大な2004年に、ピノ・ムニエ{42~60年の古い区画Les Vignes d’Autrefois}100%のキュヴェも初めて造りました。樽で醸造し、ムニエの果実味を豊かに表現し、ミネラル分が際立ったワインに仕上がりました。
2008年1月に、2400本をエクストラ・ブリュット(4g/l)としてデゴルジュマンをしました。
畑について
栽培方法: ビオディナミ70%、リュットレゾネ30%
耕作には小さな"引く"タイプのトラクターを使用。通った後に足で踏まなくてすむのと、トリートメント用の容器も上に乗せて動かせるので非常に合理的。
その栽培方法の開始時期:2005年 (2006年からSO2の量を大分減らし醸造も大きく変えたとのこと)
栽培方法の将来的な展望:
ビオディナミの区画を可能な限りは増やしていく予定。薬剤を使用している隣人に挟まれた数アールしかない区画などもあり、そういった区画のビオディナミは意味を持たないため厳密に言えば100%ビオディナミにはできない。
認証機関:エコセール認証。その他に認証は取得していないが、自然農法で栽培。
土壌:区画が多すぎて様々なタイプがあるが、基本的には白亜、粘土質。(粘土と沈泥、僅かな火打石と小石が混じった土壌、下層土は白亜質)
微気候:北部気候
自社ブドウ畑面積:10.5ha
契約ブドウ畑面積:4.8ha
自社ブドウ畑の数:75
栽培品種:シャルドネ50%、ピノ・ムニエ42%、ピノ・ノワール5%、その他3%(アルバンヌ、プティ・メリエ、ピノ・ブラン、フロモントー)
ブドウ以外の自社農作物:なし
主な仕立て方法: シャブリ、コルドン式
仕立ての支柱の素材:亜鉛メッキの鉄と木
添え木の素材:ステンレスと木
堆肥:自作したもの
酵母のタイプ:野生酵母
圧搾方式:4000kgの古典的垂直式プレスが2台
(10haの規模にしては4000kg 2台は一般的に1台多い。ブドウを収穫後新鮮な状態を保つ為プレスまでの時間を長く取りたくないという理由で2006年に一台増やす。もう一台は1990年に購入。プレスはデブルバージュの必要がないくらいに綺麗な果汁が取れるが、ピノ・ムニエだけはペクチンが多く混濁し易いので気をつけている(時間を2時間ほど短めに))
醗酵容器の素材と容量(L): 80%は木製容器での発酵。228L古樽が280ヶ(新樽は2樽のみ)、20~57hlの木製フードルが5ヶ、円錐型木製フードルが1ヶ、20~80hlのコンクリートタンクが8ヶ、20~150hlのステンレスタンクが7ヶ。フードルはアルザスから、円錐型タンクはTonnellerie Rousseau(http://www.tonnellerie-rousseau.com/)から購入。
熟成容器の素材:木製容器のみ。ブルゴーニュの3~10年の古樽と大型フードル、Millésiméのみ新樽を一部使用。
樽はComte Armand時代のBenjamin Reloux、DRC[Montrachetの樽を使用することもある]、A et P de Villaineなどから樽を購入、赤ワインを入れていた樽にピノ・ノワールの果汁(透明)を入れて熟成させているものもある。また、熟成中ピノ・ムニエにシャルドネの澱を加えてストラクチャーを強化したりもしている。古樽は3~5年がベストとのこと。
熟成期間 :ビン詰め後の熟成期間は24ヶ月以上、ヴィンテッジ・シャンパーニュは4年以上
セラー環境:シャヴォ村内のクレイエールを掘った地下にセラーを造る。地下水脈の影響で湿度が高い。醸造所は1900年代初頭の醸造所に増設した形で二階、中二階もある。
年間平均生産量:120000本
基本的な醸造の情報
選果場所:畑の中、セラー
マセレーションの有無:ロゼのみあり(12~16時間)
酵母の添加有無:基本的になし
醗酵温度コントロールの有無:ステンレスタンク醗酵のウルトラディション以外なし
濾過:なし
清澄:なし
澱引き:なし
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