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地域:Ardèche アルデッシュ
地区、村:Les Salelles レ・サルレ村
造り手:Antonin Azzoni アントナン・アゾーニ
【ワイナリーと造り手について】
ル・レザン・エ・ランジュは2000年にパリ郊外出身のジル・アゾーニが立ち上げたワイナリーで、ジルが1983年から造って来たクラシックなワイン造りからスタイルを一新し、亜硫酸無添加での醸造をしている。スタイルの変化のきっかけは私生活での変化もあったが、ダール・エ・リボのクローズ・エルミタージュ1986を飲んだ時に、今まで自分が造ってきたワインとの違いに驚き、自分もこんなワインが造りたい、と強く思ったのだそうだ。段々と亜硫酸無添加の醸造へとたどり着いたわけではなく、2000年から突然ワインの造りを変えたことになる。ワインのスタイルの急な方向転換による既存の顧客の多くは離れていったが、飾り気のない素直な味わいを求めるヴァン・ナチュールラヴァー達はすぐにジルの名を聞きつけ、醸造2年目からは問題なくワインを販売できることになったという。
ワイナリーの精神は息子のアントナンが引き継ぎ2014年に運営を任された。ジルの代には8haの自社畑のブドウからワインを造っていたが、2014年にワイナリーの運営を息子のアントナンになってからは、買いブドウを原料にワインを造っている。アントナンはシラーを中心に1haの畑を残して、他の畑は売却し買いブドウを中心にワインを造っていくことに決めた。契約しているブドウ栽培家達の中には、やがてはヴィニュロンになろうという人もいて、アントナン達から醸造を学び、ワイナリーを立ち上げる生産者も出ている。
アントナンが造りたいワインは、彼自身が飲みたいと思うようなワイン。ブドウを収穫したときにどのようなワインにしたいかというイメージを得てワイン造りの方向性を決める。契約農家の入れ替わりや、アルデッシュの複数地域からブドウを購入しているのでキュヴェの名前は同じでも品種の構成が毎年違う。 ジルが感覚的に行なってきた醸造作業についても、言葉で理由を説明することができるとジルは評する。買いブドウでワインを造ることは、栽培家に対しても良いワインを造る責任があるし、かといって収穫日などは必ずしも醸造家の求めるタイミングではなかったりもするので、ワイン造りへのアプローチが根本的に違うとも話していた。
アントナンはまたワインを通して、旅をし多くの人に出会い多くの人とか関わることが自分には合っていると話す。4-5人のブドウ栽培家と契約しブドウを供給してもらうとともに、栽培家達と一緒に醸造を行い、彼らが学ぶことで彼らが独立しワイン生産者として生活していくことができるようになるよう手助けをしたいとアントナンは考えている。
◆アルデッシュについて
アルデッシュは2010年以降の水不足にフランス全土が苦しむような気候にあっても、一定の降水量があり4000~5000本/haのワインが造ることができている。そのため価格も安定して抑えめにできるというのが、アルデッシュの利点だろうと、ジルは話す(2024年3月)。アルコール度数も低めでフレッシュな飲み心地のワインが、クラシック、ナチュラルを問わずアルデッシュのワインの特徴であり、14%前後のワインができることが2020年以降増えてはいるが重たいワインはできにくい土地だそうだ。
◆豆臭について
大きく分けて2つの原因があり、タンク熟成中のワインが酸化と還元の極端な状態、つまり揮発酸が上がりやすい状態のワインが、多量の澱と一緒に熟成されている状態にあることが原因の豆臭は強く、時間が経過しても取れにくい。その場合は澱引きをすることで劣化を防ぐことができる。
もう一つは瓶詰め時の酸化によって引き起こされる豆臭。ブドウ果汁は暖かいと酸化をし、ワインは冷たすぎると酸化してしまうので、ワインがまだ冷たい時期に早く瓶詰めしてしまうと瓶詰めのショックで酸化をしてしまう。春を過ぎ暖かくなってから瓶詰めをするか、瓶詰め前にタンクを温めてから瓶詰めをすることで、豆臭を回避することができる。また瓶詰め時の豆臭に関しては瓶詰め後熟成させることで無くなることもある。
ル・レザン・エ・ランジュではアントナンの世代になってからは、寒い時期に瓶詰めする場合は3週間かけて5度ほどワインの入ったタンクを”電気毛布”で温めてから瓶詰めしている。
寒い間は澱引きしてはいけないというのは、ワインの醸造スタイルに関わらず古くからいわれていたことではあるらしい。 まだ微生物が生きている状態で、ワインに酸化や還元などの強いショックがあると、豆が出る、というよりどのような反応があるかは分からない。醗酵が終わった後は冷たい状態で動かしてはいけない。
【ジル・アゾーニ】
以前のワイナリー名はマス・ド・ラ・ベギュードと言う名前で、原産地呼称も取得したワインも造っていたが、亜硫酸無添加醸造へと切り替えてからは、原産地呼称取得が拒否されたため、ワイナリー名も変更し、全てVdFでリリースすることに。なのでル・レゼン・エ・ランジュというワイナリー名でジルがワインを造ったのは2000年から2014年の15VTということになる。
ジルは2014年以降1haのミュスカ主体の白品種とシラーの畑から、毎年数千本のワインを生産し、2023年が最後の生産年となった。2024年以降は、若い造り手達の手助けや、Vin Methode Naturelの認証団体の委員としての活動を続けていく。
◆オマージュ・ア・ロベールについて
パリ郊外から移り住んできたジルにとって、フランスのどこでもワイン造りが可能だったというわけではなく、例えばフランス人であってもブルゴーニュのような地域でワイン造りを始めることは容易では無い。また、アルデッシュのような地域であったとて、よそものが土地を購入するということは容易ではなかったのだが、唯一ロベールだけが最初からジルを受け入れてくれ、マス・ド・ラ・ベギュードのワイナリーのオーナーとしてジルの初期のワイン造りを支えてくれた。
ロベールが2000年8月に亡くなり、プロテスタントであったロベールはマス・ド・ラ・ベギュードの敷地内に土葬されたのだが、ジルがヴァン・ナチュールと出会い、亜硫酸無添加醸造へとスタイルを変えようと決意した年でもあり、2000年VTは彼にとっても忘れられないVTとなった。2000年VTのワインが原産地呼称取得を拒否され、ワイナリーの体制、ワインのキュヴェ名なども一新することになり、その時のワインをオマージュ・ア・ロベール(ロベールに敬意を)と名付けられた。初めて造った亜硫酸無添加の生産量12000本そのワインは問題なく売り切れ、この道を進んでも良いのだと当時のジルを後押ししてくれた。
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